デジタルデータでの受取とAI-OCR機能の組み合わせで
請求書のペーパーレスが実現し、業務負担も激減しました。

医療事務のパイオニアとして、医療事務、介護、保育の分野で事業を展開する株式会社ソラスト様。全国約400カ所の拠点が受け取る請求書は多い時には4,000通に迫ります。業務負担がかかりがちな拠点から本社に経理業務を集約すべく、請求書の受取処理をデジタル化。紙の多い業界事情を考慮しAI-OCR機能も取り入れて、電子帳簿保存法に対応したペーパーレス化が実現しました。
ココがPOINT!
- 1約400拠点の請求書受取の処理を本社に集約し標準化
- 2AI-OCR併用のペーパーレス化でテレワークを実現
- 3業務フローのスリム化で、作業時間を大幅に短縮
☑請求書を電子化した場合のコスト削減・時間短縮試算
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全国約400拠点の請求書の処理プロセス統一化、集約化を目指して
― 事業概要と、所属されている部署での業務内容を教えてください。
管理本部経営企画部 経営企画課課長(以下、同):株式会社ソラストは、医療関連受託という、病院の受付や会計などの医療事務の請負事業、デイサービスや訪問介護などの介護事業、保育園等のこども事業等を展開しています。近年は医療事務領域のDXを推進するスマートホスピタル事業にも取り組んでいます。約3万人いる従業員の9割が女性です。
管理本部経営企画部 経営企画課課長
私は先月2022年4月1日付の異動で現職につき、ソラストの予算や中期経営計画の作成、経営戦略等の策定、実行が現在の主な役割です。その前は同管理本部の経理部経理サポート課に所属していました。経理サポート課は、医療、介護、保育の各拠点からあがってくる処理された経理書類の承認行為や、問い合わせ対応が主な業務です。この時のミッションが経理業務の効率化、特に請求書の処理業務の集約であり、『BtoBプラットフォーム 請求書』導入のきっかけとなりました。
― なぜ、請求書の受取業務に『BtoBプラットフォーム 請求書』を導入したのでしょうか。
背景からお伝えしますと、当社単体の拠点数は医療、介護、保育あわせて400ほどあります。請求書の形式や勘定科目は違うものの、ざっくりいえば、それぞれの拠点に1人ずつとして400人が同じように請求書を受け取り、処理していることになります。経理領域以外のバックオフィス、たとえば人事・総務も同様に各拠点で業務があり、それに応じた人員が必要です。労働人口の減少が社会的な課題となっていく中で、近年は各拠点では医療機関さまやご利用者さまへのサービス・ケアなど、拠点でしかできない業務に集中してもらい、集約できるものはなるべく本社で巻き取っていこうという動きが積極的になっています。
経理サポート課はこれまでも、効率化を目指した業務改善を行ってきました。ただその結果、本社・医療関連受託事業と、介護事業所・保育園では異なるシステムを利用した請求書の処理フローになっていました。そこで抜本的な見直しを行い、すべてのプロセスを統一して標準化、効率化とコスト削減を実現する狙いがあったのです。
― 従来の請求書の処理業務はどのような流れでしたか?
請求書の処理業務には、もともと全社でワークフローシステムを利用していました。各部署の申請担当者が受領した請求書をもとに起票し、外部委託業者が内容の照合や確認、承認まで行い、処理されたデータは自動連携している会計システムで仕訳計上される仕組みです。ただ、ワークフローシステムはあくまで稟議申請のシステムですので、ファームバンキングの振込データは別途作成します。外部委託業者から承認済の請求書原本が本社オフィスに届くので、その紙を見ながら支払情報をエクセルファイルに記載していました。
請求書の原本はひと月でだいたい3,000通ほどで、処理が完了するとファイリングします。法令に基づき保管が必要なため、外部倉庫を借りていましたが、膨大な量です。時々、問い合わせを受けて過去の書類が必要になると探し出すのも一苦労でした。
そこで、医療関連受託事業の請求書処理は本社に集約すべくクラウドサービスの経費精算システムを導入しました。各部署の担当者は受領した請求書をPDFにし、システムに科目や金額・摘要を入力し、PDFを添付して上長に申請します。上長の承認を経て経理にまわってきたデータは連携している会計システムからファームバンキングデータも作成できるため、支払いまで一気通貫の処理が可能でした。
ただ、この経費精算システムはID数で課金される料金体系だったため、30支社程度の医療関連受託事業であればともかく、拠点数の多い介護事業所及び保育園では費用対効果が得られません。それが事業によって異なるフローになってしまった理由です。また、この経費精算システムで処理できるのは振込請求書のみで、引落の費用計上には対応していませんでした。たとえば電話代の引落の勘定科目は通信費をまず未払金で計上し、引き落とされたタイミングで個別に普通預金と仕訳する、二回に分けた計上が必要だったのです。
「電子請求書」にも種類がある。自社の条件に最適なシステムの選び方とは
― 請求書の処理業務統一に、『BtoBプラットフォーム 請求書』を選んだ理由を教えてください。
検討を開始した2020年4月ごろは、ちょうど新型コロナウイルス感染症による最初の緊急事態宣言のあったタイミングです。テレワーク推奨の中、紙の請求書の処理で出社せざるをえない状況を変えるためにも、デジタル化は必然でした。ただ、ひとくくりに「電子請求書」といっても仕組みは様々でしたので、タイプ別に比較検討を行いました。
たとえば、お客様にメールにPDFを添付していただくメール配信型はシンプルな仕組みですが、徹底が難しい上に受取後の抜本的なフローの解決にはなりません。また、クラウド上にPDFをアップロードしていただくダウンロード型は、Web上でのPDFの保存に期限があった点や、各部署、各取引先で使っているシステムが違うとそれぞれのID・パスワードの管理が煩雑になるネックがありました。
結局、紙を介さないデータでのやりとり以外では入力作業が発生します。システム連携で一気通貫に会計までつながるデジタルデータ型が最も利便性にすぐれていると結論づけました。
デジタルデータ型のサービスでも比較を行った中で、インフォマートの『BtoBプラットフォーム 請求書』は利用企業が70万社以上と、圧倒的な国内シェアに惹かれました。また、実際に電子請求書を導入しても、即100%デジタル化とはなりません。本社に集約した3,000通あまりの請求書の何割かは、結局紙を見ながらの入力やチェックが必要になると予想できたので、AI-OCRはほしい機能でした。『BtoBプラットフォーム 請求書』はオプション機能にAI-OCRサービス『invox(インボックス)』(株式会社Deepwork)があり、採用のポイントとなりました。
☑請求書を電子化した場合のコスト削減・時間短縮試算
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業務効率化に大きく貢献。電子帳簿保存法に対応したシステムで紙の保管はゼロに
― 導入の効果はいかがですか?
運用フローの標準化で、部署によって手順が違うといったイレギュラーがなくなりました。仕訳の学習機能で経理知識にとぼしい社員でも簡単に処理でき、全体の作業効率があがっています。
2021年6月に導入して1年弱、デジタルデータでの受取とAI-OCRによる処理で、すべての請求書をデジタル化できました。紙で受け取った請求書は本社でスキャンして専用のWebページへアップロード後、振込の請求書の申請処理は経理アウトソーシングサービスに委託しています。『BtoBプラットフォーム 請求書』導入時から外注を見据えた集約を考えていました。
デジタルデータの場合は受領から仕訳入力、承認を経て会計システムへの自動連携まで一気通貫、画面上で完結します。従来の経費精算システムではできなかった引落処理の計上もでき、単純に処理工数は半減しました。
想定外の効果だったのは、仕訳の自由項目が設定できる点です。会計システムに合わせイレギュラーな項目も設定できるため、毎月エクセルで個別に作成していた特殊なデータも自動的に計上されます。この作業だけでも月65時間ほど削減できました。
デジタルデータもAI-OCRで処理したデータも電子帳簿保存法に対応し、紙の請求書の保管が不要なのは、大きなポイントです。保管コストもかかりませんし、必要な情報をすぐに検索できます。
ただ、メリットが大きいのは経理よりむしろ、請求書を受領して処理する各部署だと考えています。デジタルかPDFで受け取れたら出社不要ですので。経理サポート課メンバーも最初の緊急事態宣言下でのテレワーク率は3割程度でしたが、今は約7割と労働環境も劇的に向上しています。紙の処理は残っているものの、繁忙期であっても全員出社という日は基本的にありません。
人とテクノロジーの融合による現場のサポート、利便性向上の実現を目指す
― 今後の展望をお聞かせください。
デジタル化率の向上は引き続き目指していきたいと思っています。加えて、2022年4月より、企業理念が“私たちは、人とテクノロジーの融合により、「安心して暮らせる地域社会」を支え続けます”と新しくなりました。医療事務や介護、保育に「人の手」は欠かせません。それと先端技術の融合とは、たとえば医療の質向上や医療従事者の働き方改革、患者の利便性向上の実現を目指すスマートホスピタル構想にも表れています。この理念を最も体現するのは地域社会を支える先端の社員ですが、それを人とテクノロジーの融合でサポートするのが我々本社の存在意義、使命と捉えています。
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- サービスの概要、他社との違い、料金体系
- 電子化した場合のコスト削減・時間短縮試算
BtoBプラットフォーム 請求書
- 請求書の受取・発行を電子化
AI-OCR
- 取引先から届く紙の請求書をデータ化し、BtoBプラットフォーム 請求書に集約できるサービスです。
設立 | : | 1968年10月 |
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事業内容 | : | 医療関連受託事業、介護事業、こども事業、教育事業、スマートホスピタル事業 |
代表者 | : | 代表取締役社長 CEO 藤河 芳一 |
本社所在地 | : | 東京都港区港南1-7-18 A-PLACE品川東6F |
企業サイト | : | https://www.solasto.co.jp/ |
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